ABOUT
CLAESSENS
クレサンの歴史とこだわり

絵画では15世紀頃より
麻生地を支持体とする「キャンバス」が
盛んに用いられるようになりましたが、
20世紀を迎えるまで、
多くのプロアーティスト達は
自分で使用する支持体(キャンバスを含む)を
自分で製作し準備していました。

そこで1906年、
当時より亜麻の原産地として有名であった
Leie川に近いFlax地方の中央にある
Waregem地区で、
Mr.Victor Claessensは
最高品質のアーティストキャンバスを
製作する会社を設立しました。

現在は、彼の子孫達が
当時の生産プロセスを守りつつ
より安定した品質の製品を作るために、
作業の一部を機械化し製造を続けています。

クレサンキャンバスの
製造工程

1

生地の検査

生地が織り上がり工場に到着した段階では、それはまだキャンバスの製造工程を経ていない全くの「素」の生地状態でしかありません。
まず細心の注意を払って布の不良部分を検査します。そしてここで異常に太い糸やネップを念入りに取り除きます。その結果、生地は完全にスムースになり、糸目が均一な状態となります。
その後生地はさらに磨かれ、塵を払われ、最終的に変則部分と毛羽立ちを機械により取り除き、ようやく最高のキャンバス生地として準備が完了します。

生地の検査
2

下地処理

下地処理として、生地に薄く特殊配合グルーを塗布します。これにより油絵具の酸から生地を守り、キャンバスにより強い耐久性をもたせます。また、この下地処理は生地をよりスムースに、より強くする働きをもっています。
2層目の特殊配合グルーを塗布し乾燥炉にて乾燥させた後、1回目の下塗りをします。この下塗りの選択は非常に重要で、これにより最終的に加工されたキャンバスの絵具の吸収具合や、どういったタイプの絵具に最も適するかが決まります。
下塗りを施した生地をサンディングローラーにて磨きあげます。その後、それぞれの用法に適した上塗り加工を施します。

下地処理
3

コーティング

絵画制作にはさまざまな種類の絵具や製作テクニックが用いられますが、それぞれによってキャンバスには特有のコーティングが要求されます。そこでクレサンでは5種類のタイプのキャンバスを用意しています(後述)。
なお、310cm幅以上の広幅物や特殊加工を必要とするキャンバスは、現在でも全て完全手加工にて生産されており、最大幅4m・最長40mの長さまで生産が可能です。

コーティング

キャンバスの種類

オイルキャンバス(吸収性0%)

油絵具を使用した製作を意図して作られたもので、特殊配合グルーにて下地加工した後に精製亜麻仁油、植物性テレピン油、ジンクホワイト顔料にて下塗りが施され、天然乾燥をするための乾燥室に3日間入れられます。
その後キャンバス表面をさらに磨き、今度はチタニウムホワイト顔料からなる上塗りをコーティングします。
加工を終えたキャンバスは再び乾燥室に戻され、10日間熟成させ完成します。

  • 9. 麻・中目9. 麻・中目
  • 12. 麻・細目12. 麻・細目
  • 13. 麻・極細目13. 麻・極細目
  • 17. 麻・中荒目17. 麻・中荒目

他、現在は全12種類取り扱い

ユニバーサルキャンバス(吸収性50%)

油絵具、アクリル絵具、テンペラ絵画用に作られたもので、オイルキャンバスと同様の下地加工をした後にアクリル樹脂とチタニウムホワイト顔料にて下塗り上塗りをし、乾燥室にて乾燥させます。

  • 109. 麻・中目109. 麻・中目
  • 112. 麻・細目112. 麻・細目
  • 117. 麻・中荒目117. 麻・中荒目
  • 166. 麻・中細目166. 麻・中細目

他、現在は全6種類取り扱い

アブソルバンキャンバス(吸収性100%)

テンペラ絵画用(アブソルバン油絵、水彩画両用)に作られたもので、オイルキャンバスと同様の下地加工を施した後、ウサギ膠とチョーク顔料にて下塗りおよび上塗りを施しています。 この顔料は水性のため、水分がより早く蒸発する乾燥室にて乾燥させます。

  • 209. 麻・中目209. 麻・中目
  • 212. 麻・細目212. 麻・細目
  • 213. 麻・極細目213. 麻・極細目
  • 217. 麻・中荒目217. 麻・中荒目

他、現在は全4種類取り扱い

グルーキャンバス

市販のキャンバスでは満足できない方のために、クレサン社特製の特殊配合グルーにて下地加工まで施した商品です。
お客様ご自身の手にて最後の仕上げを施していただけます。

  • 09G. 麻・中目09G. 麻・中目
  • 012G. 麻・細目012G. 麻・細目
  • 013G. 麻・極細目013G. 麻・極細目
  • 017G. 麻・中荒目017G. 麻・中荒目

他、現在は全7種類取り扱い

亜麻生地キャンバス

全くの生地のみの商品ですが、ただの生地ではございません。
まず細心の注意を払って生地の不良部分を検査し、異常に太い糸やネップを念入りに取り除きます。完全にスムースな状態となり糸目が均一になったところで生地はさらに磨かれ、塵を払われ、最終的に変則部分と毛羽立ちを機械により取り除き、キャンバスとして使用するにあたって最高の状態に仕上げられた生地となっております。

  • 09. 麻・中目09. 麻・中目
  • 012. 麻・細目012. 麻・細目
  • 013. 麻・極細目013. 麻・極細目
  • 017. 麻・中荒目017. 麻・中荒目

他、現在は全7種類取り扱い